質問 = 反対尋問こそ弁護士の腕の見せどころ。自分くらい経験豊かな弁護士であれば反対尋問で十分証人を崩すことができる。



  賛同する

 ● そういう尋問は、裁判所も大変興味深く聞かせていただいています。是非、劇的な反対尋問をお願いします。

 ● 反対尋問はたしかにおもしろい。補充尋問で考えていた質問が出ることもままある。

 ● 代理人が反対尋問に力を入れて下さると事案の真相解明に資する。(証人尋問をすると、尋問技術、尋問の説得力など、代理人の力量がよく分かる。)

  有効な反対尋問は稀

 ● そんな尋問見たことない。

 ● 往々にして、失敗の方が多いので、過剰な期待をしない方がよい。

 ● 反対尋問で証言を崩すことはなかなか難しいことが多く、かえって、証言を固めるような反対尋問もよくある。

 ● ???????????????

 ● 有効な反対尋問は年に1件あるかないか位である。

 ● 的確な弾劾証拠があれば別だが、反対尋問で証人が崩れた場面に遭遇したことはほとんどない。的確な弾劾証拠がないのにその場で反対事実をぶつけても、明確な心証形成に至らないのではないか。弁論で主張を出しあっておく方が重要でないか。




 ● そう思っている弁護士が多いのだろうか?

 ● 反対尋問で崩れたように見えても、実際は主張段階での暫定的心証と一致したにすぎない場合がほとんど。従前の暫定的心証が反対尋問のみによって逆転するのは稀有のことである。

 ● そうあってもらいたい。切望する。

 ● ささいな言い間違い等を指摘することでは証言の信用性は崩れないし、裁判所は個々の証言の信用性を考えるので、人格攻撃は聞いていて不愉快なだけであることは認識して欲しい。

 ● そんなことは考えない方がよいと思う。人証調べに至るまでの立証活動をまじめにやるべきだ。

 ● なかなかうまい反対尋問に出会ったことがないのはなぜだろうか。

 ● そのようなことはほとんど無理。むしろ、別の証拠との矛盾や証言内容自体の矛盾や不自然な点を準備書面で指摘すれば足りる。反対尋問が成功したと誤解されているケースのほとんどは、そのような場合であろう。

 ● 個人的には、反対尋問によって心証ががらりと変わった事件をあまり経験したことがありません。

 ● 結論を変えるような反対尋問は、ほとんど経験したことがない。どうでもいいような枝葉について、溜飲を下げている程度である。

  その他

 ● 要は、反対尋問にどれだけの準備をして、どれだけの攻撃材料(反対証拠)を持っているかの問題。他の証拠との関係で証言の証拠価値は決まるから、「口撃」だけでは限界がある。

 ● 人証の供述全体の内容(不自然な内容ではないか、客観的な証拠と整合性があるか等)により、その証拠価値が決まる。反対尋問で信用性が覆ることもあれば、覆らないこともある。

 ● 腕というよりは、弾劾するため、いかに的確な書証を提出できるか、的確に事実を指摘できるかにかかっていると思う。時間をかけて準備した反対尋問は成功しているように思う。

 ● 反対尋問は綿密かつ周到な準備で決まるという認識があれば、必要な反対尋問はいくらしてもいいとは思う。但し、裁判所に制限されたら、止めるという余裕もほしい。

 ● 反対尋問で崩せるのは、調査能力があり、客観的弾劾証拠のある当事者が大半。尋問技術で崩せるのはまれではないのか。

 ● 良い材料と十分な準備があれば可能ですよね。