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 次に臨床試験での有効性だが、20年11月に公表されたファイザー製ワクチンの臨床試験データの最終分析結果には世界が驚いた。発症予防の有効性が95%というのだ。

 ファイザーの臨床試験には接種群2万1720人、プラセボ群2万1728人が参加。新型コロナを発症したのは接種群で8人、プラセボ群で162人であり、各群の発症リスクからリスク比を求めると4.9%、従って有効性は95%とされた。ちなみに重症患者はワクチン接種群で1人、プラセボ群が9人で重症化予防も約90%と高い有効性が示された。

 5〜11歳の子供を対象としたアメリカの研究では、ワクチン接種群は非接種群に比べ感染率を74%、重症化率を76%、集中治療を要する入院率を85%下げている。

 まずワクチン接種で留意すべき副反応はアナフィラキシー・シヨックである。急性のアレルギー反応で、軽いものは蕁麻疹程度だが、くしゃみ、吐き気、下痢など複数の症状が現れ、重篤になると呼吸困難や動悸、さらに血圧と意識が低下して命に関わることもある。これらがわずか30分以内に起こることもあるのだ。

 インフルエンザワクチンによるアナフィラキシーの発生頻度は接種100万回当たり1.3例で、それに比べるとやや多いが、食物によるアナフィラキシーを経験したことのある小中高生は日本で100万人当たり約6200人、食物によるアナフィラキシーで死亡する人が毎年3人ほどいることを考えると、新型コロナワクチンのアナフィラキシーが必ずしも多いとは言えない。

 ただし新型コロナについては、ファイザー製とモデルナ製ワクチンの動物実験によりVAEDやADEに関連する免疫誘導は見られず、実社会でもこの現象を裏付ける研究結果は認められていない。

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 日本においても医療機関や製造販売業者から新型コロナワクチンの副反応疑いが報告されている。

 その結果、2117例中「因果関係が否定できない」とされたのは、ファイザー製ワクチンを3回目接種した2日後に「心筋心膜炎」で亡くなったとされる14歳女性と、ファイザー製を4回目接種した当日に[アナフィラキシー」の疑いで緊急搬送されたが最終的に死因が特定できなかった42歳女性の2例だった。