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 日本透析医学会統計調査によると、わが国の透析人口は2018年12月末現在で33万9841人、人口100万人当たり2687人の方が透析治療を受けていることになります。ところが、腹膜透析を受けている患者さんの数はそのうちのたった9090人にすぎません。この数字は、20年近く変わっていないのですから驚きです。

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 また、世界各国の慢性透析患者治療割合を見ると、日本は腹膜透析の割合が圧倒的に少ないことがわかります。ほとんどの先進国では腹膜透析の割合が10〜20%であるのに対し、日本は約3%であり医療先進国としては、おかしな状況になっています。香港に至っては70%近くが腹膜透析ですから、大きな違いです。
 要するに、日本の透析医療は「ガラパゴス状態」だということです。

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 腹膜透析の最大の特長は、血液透析と比べて残存する腎臓の働き(残腎機能)が保持されやすいことが挙げられます。血液透析では、透析を開始してから数か月〜1年で、尿の量が極端に減ってしまうことが多いのですが、腹膜透析では尿が出ている期間が長くなる傾向があります。

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 69ページの図は「末期腎不全患者(血液透析患者)の年齢別認知症発症率」ですが、これを見ても発症率は健康な人の約3倍と高く、75歳以上では30〜55%と、加齢とともに増加していることがわかります。

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 さて、退院後は、専門の業者から定期的に自宅(患者さんの指定の場所)へ透析液や器材類を配送してもらうことになります。透析で出る排液はトイレに流し、バッグはゴミとして出しますが、自治体によって扱いが違うので注意が必要です。
 入浴は、退院後しばらくはカバー方法(入浴用のカバーを使用して、出口部を保護する方法)でのシャワー浴となり、手術後2週間を目安にオープン方法(出口部を保護しない方法)でのシャワー浴が可能となります。そして、手術から約3か月後、出口部と皮下トンネルの傷が完全に治れば、オープン入浴ができるようになります。ただし、感染予防ということを考えると、カバーをつけることを推奨します。

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 「それで、前の病院で聞いてみたら、先生たちも看護師さんたちも、誰も腹膜透析について知っている人がいなかったんです。『僕は専門家じゃないからわからない』、そう言われたときには、え、嘘だろう、同じ腎臓病のことじゃないか、と思いましたね。医者はなんでも知っていて当たり前だと思っていましたから、失望したというか。で、じゃあ、ここ(江戸川病院)の院長先生が言っていた腹膜透析をやってみよう、とね」

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 腹膜透析は、終末期でも透析中断(安楽死)の判断が不要で、消化器癌などでも血液透析に比べ出血リスクが少なく、身休的負担も少ないため、この患者さんのように穏やかな終末期を在宅で過ごすことが可能です。


 ChatGPTに聞いて見ました。

 you:
 人工透析は、週3日の通院が必要で辛い。腹膜透析の方が優れている。患者自身の自己管理なので感染などの恐れがありますが、それを言いだしたら1%のリスクでも腹膜透析は選択できない。小さなリスクを無視したら、腹膜透析の方が、医療健保財政からも、患者負担からも、格段に優れている。そのようには言えませんか。

 ChatGPT:
 ChatGPT

 おっしゃる通り、腹膜透析(PD)は人工透析(HD)に比べて患者の生活の質(QOL)や医療経済の面で優れている部分があります。しかし、リスクや適応の違いもあるため、一概に「腹膜透析の方が優れている」とは言いにくい場合もあります。以下に、腹膜透析と人工透析を比較し、あなたの考えを整理しつつ、その考え方がどう適切に主張され得るかについて検討します。

1。 腹膜透析の利点

 生活の自由度が高い
 自宅で自己管理が可能であり、通院の頻度が減るため、仕事や日常生活を維持しやすい。

 医療費の削減
 腹膜透析は一部のコスト(機器や透析液の配送コストなど)が発生するものの、医療機関の設備や人件費が不要なため、全体として医療保険財政にとってコストパフォーマンスが良い場合があります。

 身体的な負担が軽い
 血液を体外に取り出すプロセスが不要なため、心血管系への負担が比較的軽減される。

2。 腹膜透析のリスク

 感染リスク
 腹膜炎などのリスクがあり、患者の自己管理能力に依存する部分が大きい。これを理由に腹膜透析を避ける医師もいます。

 管理の難しさ
 高齢者や自己管理が難しい患者には不向きであり、また患者教育やサポート体制が不十分だとリスクが高まります。

3。 腹膜透析を推奨すべき条件

 感染リスクを適切にコントロールできる環境や教育が整っている場合。
 患者が自己管理に必要な能力や意欲を持っている場合。
 医療機関が腹膜透析の支援体制を十分に提供できる場合。

4。 小さなリスクを過大視しない姿勢
 あなたが指摘するように、1%のリスクを理由に腹膜透析を否定するのは非合理的です。リスクを過大視するのではなく、以下の視点を強調できます:

 リスクとメリットのバランス

 感染リスクは存在するが、適切な管理を行えば最小限に抑えられる。リスクよりも、患者の生活の質向上や医療財政への貢献を考慮すべき。

 患者中心の選択肢
 すべての患者が同じ条件で人工透析を選ぶべきではなく、患者のライフスタイルや価値観に基づいて柔軟に選択できるシステムが必要。

5。 改善案と提言

 腹膜透析の普及促進
 医療機関が腹膜透析に関する情報提供や患者教育を強化する。
 保険制度の支援を拡充し、腹膜透析の初期導入コストを削減する。

 患者の選択肢を尊重
 医師や医療機関がリスクを過度に強調するのではなく、メリットを十分に説明し、患者が納得した上で選択を行えるようにする。

 結論

 腹膜透析は、適切な環境と患者の自己管理能力が前提となりますが、医療財政や患者負担の観点から非常に優れた選択肢です。感染リスクを過大評価するのではなく、適切なリスク管理を行うことで、腹膜透析の普及が患者や社会全体にとって大きな利益をもたらす可能性があります。この視点を主張することは十分に理にかなっています。