P58
これらの管理費、修繕積立金、駐車場代を合計すると、タワーマンションに住む場合、毎月の負担が10万円以上になることも珍しくありません。都市部の高級タワーマンションでは、これらの費用が家計を圧迫します。これらの費用を合計すると、ローン返済以外に月々10万円以上の負担が生じる可能性が高いです。タワーマンションによっては、共用施設の利用料や特殊設備の修繕費用など、先に挙げた費用とは別途お金がかかる場合もあります。
P99
いつものように投書に目を通していると、「掃除機をかけると隣人から『うるさい』と壁を叩かれて困っている」というものがありました。
その住民は掃除機を消音タイプに買い替える対応までしたそうなのですが、壁を叩く行動は止まらないといいます。そこまでの事態になると、理事会が対応できる範囲を超えているのが現状で、住民同士のトラブルに理事会が介入することはできません。住民から「理事長、何とかしてください!」という要望を受けても、どちらも住民であり管理組合員なので、どちらかの肩を持つわけにもいかず、話し合いで解決を図るしかないのです。
今回のケースでは、壁をたたかれて困っていた住人が転居することになってしまいました。力になれず歯がゆさが残りましたが、こればかりは仕方がありません。
騒音トラブルは戸建て住宅に住んでいても起こり得ますし、アパートでも、どこのマンションでもよくある問題です。その中でもタワマンに特別な要素があるとすれば、タワマンを高層建築にするため、建物全体の重量が軽量化されている点だと思います。コンクリートの湿式壁ではなく、石膏ボードを使用した乾式壁が採用されているため、遮音性が低くなってしまうのです。
タワマンは音が伝わりやすい特性を持つことを理解し、住民同士が配慮することで、騒音ストレスを軽減できるかもしれません。
P158
タワマンは見ての通りの高層建築。建物全体の重量を軽減するために軽量な建材が使用されています。とくに、隣戸との壁には石膏ボードを使用した「乾式壁」が多く採用されています。この乾式壁は、コンクリートの湿式壁に比べると軽量化できるメリットがある反面、遮音性が低いというデメリットもあります。
そのため隣戸や上下階からの生活音(足音、家具の移動音、掃除機の音など)も壁や床を通じて伝わりやすいのです。管理組合に寄せられる苦情の中には「早朝から目覚ましのアラーム音がうるさい」というものもあるくらいです。住民がなかなか起きず、スヌーズ機能を何度も繰り返し起動させていたら、たしかにイラッとするかもしれません。
また、タワマンでは建物の軽量化や配管の利便性向上のため、「ボイドスラブ」や「二重床」などの工法が多く用いられます。あまり聞き馴染みのない用語ですが、これらの工法は建物の軽量化や配管・配線の利便性を高めるために空洞部分があるのです。そこが音を反響させやすく、遮音性に影響を及ぼすことがあります。
P184
マンションの価値は住民同士のコミュニケーションによって大きく左右されるといっても過言ではありません。住民同士が自然に顔を合わせ、自然に会話が生まれるような場を持つことが理想的です。信頼関係は日常的に交わす小さな挨拶や定期的な集まりを通じて構築されます。積もり積もればマンション全体が安心で快適な居住空間になっていきます。トラブルが発生した際にも、住民同士の円滑なコミュニケーションが取れていれば、スムーズに解決できる可能性が高まるのです。