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 【のどの筋トレ】
 メニュー1 ごっくんトレーニング
 メニュー2 シャキア・トレーニング

 【呼吸トレ】
 メニュー3 ペットボトル体操
 メニュー4 風船ふくらまし&吹き戻し
 メニュー5 吹き矢
 メニュー6 ロすぼめ呼吸

 【発声トレ】
 メニュー7 ハイトーンボイス・カラオケ
 メニュー8 のど仏スクワット

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 @ 「嚥下おでこ体操」を行う
 おでこに「手根部」を当てて、おでこと手で押し合いっこをする体操です。頭のほうはおへそをのぞき込むような恰好で下方向へ強く力を込めていき、手根部のほうは上方句ヘカを込め、項に負けないくらいの力でおでこを押し戻していくのです。

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 A 「あご持ち上げ体操」を行う
 こちらは、あご先に両手の親指を当てて、押し合いっこをする体操です。頭のほうは、あごを引き、顔を下へ向けて下方向へ力を込めていきます。手のほうは親指に力を入れて、あごを持ち上げるように押し返していきます。

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 B 「のどE体操」を行う
 アルファベットの「E」を「イィ〜」と長く発声させる感じで、口を横に伸ばします。5秒ほど奥歯を食いしばるように力を入れて、のどの筋肉を緊張させましょう。

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 C 「シンク・スワロー」でカラ嚥下を行う
 お次は「カラ〔空)嚥下」です。カラ嚥下とは、つばを飲み込むこと。
 この際、「シンク・ス7ロー」、すなわち、つばを飲み込むことにできるだけ意識を集中するようにしましょう。一連のごっくんトレーニングを行ったことによって「より飲み込み力が鍛えられた」という意識を持ちつつ、2〜3回、ゆっくり飲み込むようにしてください。

 D 深呼吸をする
 口から長くゆっくりと息を吐いていき、吐ききったら鼻から息を吸っていきます。できるだけゆったりと、深く呼吸をするのがコツ。これを2〜3回繰り返します。

 E 首を左右に倒す
 首のストレッチです。ゆっくりと真横に首を倒し、これ以上倒れないというところまできたら1秒静止します。これを左右2〜3回繰り返してください。

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 F 首を大きく回す
 大きく首を回して、首の筋肉をほぐしていきます。左回り、右回り、ともに2〜3回繰り返しましょう。首まわりの筋肉が固まっていると、のど仏を持ち上げる筋肉も動きが悪くなります。ですから、のど仏の動きをよくするためにも、首まわりの筋肉もしっかりほぐしましょう。

 G「舌出し体操」を行う
 口の次は、舌の体操です。まずは口を開いて思いっきり舌を突き出します。そして、「上」「下」「左」「右」の順に舌を動かしていきましょう。それぞれの方向へ、突き出した舌を曲げられるだけ曲げてください。これを2〜3回繰り返します。

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 H 「胸張り腕上げ体操」を行う
 体の後ろで手を組んで、胸を張りながらゆっくり両腕を上げていきます(左図)。このとき、顔を上げ、背中の肩甲骨をギューッとくっつけるような要領で、できるだけ体を反らせるようにしましょう。両腕がこれ以上上がらないところまで来たら10秒静止。これを2〜3回繰り返します。この「腕上げ胸張り体操」を行うと、首や肩、背中の筋肉がほぐれ、同時に胸郭を広げることができて、呼吸機能が改善されます。

 I 深呼吸を行う
 最後に、深呼吸をもう1度行います。Dのときと同様に、口からゆっくりと息を吐き、鼻からゆっくりと息を吸います。2〜3回深呼吸を繰り返したら、以上でごっくんトレーニングは終了です。

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 「のどの筋トレ」のふたつめは「シャキア・トレーニング」です。
 やり方はいたって簡単です。まず、布団やマットなどに枕をしないでまっすぐ仰向けになります。そして、両肩をつけたまま、頭だけをゆっくり上げて自分のつま先を見るのです。できるだけ頭を高く上げたら、そのポイントで30秒〜1分間静止し、その後、頭をゆっくり下ろします。これを5〜10回繰り返して終了です。

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 ペットボトル体操
 まず、ペットボトルを口にくわえ、思いっきり息を吸ってクシャッと縮んでペシャンコになるまでしぼませます。その後、思いっきり息を吐いてパンパンになるまでふくらませていきます。吸うときにはおなかが苦しくなるくらいまで吸って、吐くときには肺の中の空気をすべて出し切るくらいのつもりで吐くのがコツ。これを5回ほど繰り返してください。

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 風船ふくらまし&吹き戻し
 ただ、呼吸機能や嚥下機能をずっと健やかにキープしていくためには、風船をラクにふくらませられるくらいの肺活量は維持しておきたいところ。言わば、風船をすんなりとふくらませられるかどうかは、飲み込み力維持のひとつの目安のようなものなのです。