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イスラム教徒は「ラマダン」の期間、日中は一切食事をせずに空腹に耐え、その分、日没後にはたくさん食べます。
しかも、彼らはアルコールを飲まず、甘いものが大好き。空腹時に糖質をドカンと食べることを繰り返しているため、肥満と糖尿病がとても多いのです。
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かつてマーガリンは、「動物性脂質のバターよりも健康にいい」ともてはやされました。ところが、いまではマーガリンやショートニングといった「トランス脂肪酸(液体である植物油に水素加工して固体にしたもの)」は、心臓病のリスクを高める極めて危険な物質であることがわかり、欧米では規制が厳しくなっています。
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蜂蜜には、砂糖にはない抗酸化作用があり、適度に摂取することで健康維持に役立ちます。この「適度」が重要で、いかにいい成分が入っているとはいえ、食べすぎれば血糖値が上がり、「太る→老ける→病む」のスパイラルに陥ります。1日にティースプーン1〜2杯くらいをめどにするといいでしょう。
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食事をとったときには、食後すぐの運動を心がけましょう。以前は、「消化のために食後はゆっくりしろ」というのが定説でした。しかし、それではお相撲さんと同じで、どんどん太ってしまいます。いまは、「食後こそ運動」です。20分程度のウォーキングや階段の上り下りで、足腰も鍛えつつダイエットも成功させるというのが賢いやり方です。
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小腹が空いたときは、縄文人を見習ってナッツがおすすめです。血糖値を上げず、ビタミン、ミネラル、タンパク質など理想の栄養分を補給することができます。デスクの引き出しに、良質のナッツを常備しておきましょう。生産地を確かめ、カビや添加物、塩分などもチェックして選んでください。ナッツ以外には、チーズや魚の缶詰もおすすめです。最悪なのは甘い飲み物やお菓子。そういうものは徹底的に遠ざけましょう。
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とくにおすすめなのがワインです。抗酸化作用の強いポリフェノールが豊富な赤も、やせる効果がある白も、料理に合わせて飲んでください。一方、ビールや日本酒、紹興酒などは糖質を多く含むので1杯程度にしておきましょう。
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私は先に、「糖尿病があると、あらゆる病気の発症率が増える」と述べましたが、正確には、糖尿病があらゆる病気をつくっているのではなく、糖尿病になるような状態(血糖値が高くてAGEがつくられやすい状態)が、あらゆる病気を招くということです。
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しかし、コラーゲンは口から食べても効きません。口から入ったコラーゲンは、消化されてすべてアミノ酸に分解されます。アミノ酸に分解されてから吸収するので、もはやそこにコラーゲンはありません。脂肪を食べたからお腹の脂肪が増えるわけではないのと同じように、コラーゲンを食べたら体内のコラーゲンが増えるということはありません。私たちの体内にあるコラーゲンは、すべて体内で合成されたものなのです。
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このカルマンさんの大好物が赤ワインとチョコレートでした。チョコレートは1週間で1キロも食べたという報告があります。
チョコレートの原料であるカカオにはカカオポリフェノールが豊富に含まれ、強い抗酸化作用を持っています。赤ワインのポリフェノールとの相乗効果で老化を抑えられていたのかもしれません。