昔、大学で税法を教えていた頃の試験問題です。


第1問
 次のような路線価図があります。A土地の評価額を計算しなさい。この評価額は何税について利用されるものですか。利用される税金の名称を記入しなさい。


   ─────────────────────
           ←180→
   ──────┬─────────┬────
         │         │
         │  A土地    │
         │  200平米  │
         │         │
         └─────────┘ 

  評価額   _____________円
  税金の名称 _____________円


第2問

 所得税の税率は次のようになっています。Aさんの課税所得金額は3000万円です。Aさんの所得税額を求めなさい。
 このような税率構造を何といいますか。名称を記入しなさい。


 195万円以下の金額          100分の 5
 195万円を超え330万円以下の金額  100分の10
 330万円を超え695万円以下の金額  100分の20
 695万円を超え900万円以下の金額  100分の23
 900万円を超え1800万円以下の金額 100分の33
 1800万円を超える金額        100分の40

  所得税額_____________円
  名称  _____________円


第3問
 Aは2億円で購入した土地をBに贈与します。この土地の相続税評価額は5億円、実勢価格は6億円です。A・Bが個人の場合と法人の場合について、それぞれ課税される税金名と課税金額を記入しなさい。なお、課税されない場合は非課税と記入しなさい。


     税金名  課税金額       税金名  課税金額
 個人A(   )(    )から個人B(   )(    )への贈与
 個人A(   )(    )から法人B(   )(    )への贈与
 法人A(   )(    )から個人B(   )(    )への贈与
 法人A(   )(    )から法人B(   )(    )への贈与


第4問
 AはBに対し、期間を1年として10億円を無利息で融資しました。もし、利息を取るとすれば年5%が相当利率ということになります。A・Bが個入の場合と法人の場合について、それぞれ課税される税金名と課税金額を記入しなさい。なお、課税されない場合は非課税と記入しなさい。


     税金名  課税金額       税金名  課税金額
 個人A(   )(    )から個人B(   )(    )への融資
 個人A(   )(    )から法人B(   )(    )への融資
 法人A(   )(    )から個人B(   )(    )への融資
 法人A(   )(    )から法人B(   )(    )への融資


第5問
 AさんとBさんとでは、どちらの税額が少ないですか。少ない方を選びなさい。ただし、同額の場合は同額と記入しなさい。なお、AとBはいずれも個人です。

 (1)5億円の遺産から2億円を相続した2人兄弟のAと、5億円の遺産から2億円を相続した3人兄弟のB。(    )
 (2)5億円の遺産から3億円を相続した3人兄弟のAと、10億円の遺産から3億円を相続した3人兄弟のB。(    )
 (3)3000万円を贈与したAと、3000万円の贈与を受けたB。(    )
 (4)10年前に買った土地を売却して1億円を儲けたAと、3年前に買った土地を売却して1億円を儲けたB。(    )
 (5)離婚することなり2億円の土地を妻に財産分与として引き渡した夫Aと、これをもらった妻B。(    )
 (6)1年間の給料が3000万円になるサラリーマンAと、1年間で3000万円の所得を計上した八百屋B。(    )
 (7)相続税評価額3億円の土地を相続したAと、預金3億円を相続したB。(    )