税法が一番(その7)

 コンプライアンスという言葉が盛んに使われています。では、経営者、あるいは法律家はコンプライアンスに適合した判断ができるのでしょうか。法律家には、コンプライアンスの判断基準が存在するのでしょうか。例えば、次のような事例です。

 《1》 顧客に与えてしまった損失を補填するために、顧客に対し、時価1億円の株券を3000万円で売却することにした。

 《2》 取引先(役所ではない)の職員に300万円のリベートを支払えば3億円の受注が確保できる。

 《3》 仲介者を通じて500万円を支払えば、店頭で騒ぎ立てている街宣車にお引き取り願うことが可能。

 《4》 子会社の倒産を避けるため、同社が所有する時価5000万円の土地を2億円で引き取ることにした。

 多分、経営者に上記の判断をさせれば、幾つかの設問について判断が分かれてしまうと思います。弁護士の場合も同様です。しかし、税理士に判断させれば、その答は一目瞭然です。何故か。

 経営判断、あるいは弁護士の判断は、基本的に、密室の判断です。コンプライアンス的な思考は存在せず、コンプライアンス的な判断についての訓練を受けていません。しかし、税理士の判断は、常に、コンプライアンス的判断です。税理士の判断は、常に、課税庁による検証を受けることになっているからです。

 そして、課税庁は、上記の処理の全てについてNOといいます。
 もし、コンプライアンスの判断に不安が生じたら、税理士に聞けば、その答を出してくれます。

 だから、税法が一番なのです。




税法が一番(その1)
税法が一番(その2)
税法が一番(その3)
税法が一番(その4)
税法が一番(その5)
税法が一番(その6)
税法が一番(その7)
税法が一番(その8)
税法が一番(その9)